【安全衛生】KY活動(KYK)とリスクアセスメント(RA)の違いについて ~リスク低減の違いによる本質を知る~

労働安全コンサルタント

 

【安全衛生】KY活動(KYK)とリスクアセスメント(RA)の違いについて ~リスク低減の違いによる本質を知る~

1.KY活動とリスクアセスメントの違いを一言で言い切ると

 

  リスクアセスメントは、作業の計画段階での実施となりますが、KYは作業の直前にやることです。  

 

 

2.KY活動について

 

  KY活動(危険予知活動)とは、職場・現場で発生する可能性のある全ての災害を未然に防ぐために事前に行う活動のことです。 「危険」のK、「予知」のY、を使って「KY活動」と呼ばれています。

 

KY活動の手順 第1段階が現状把握(どんな危険が潜んでいるか)、第2段階が本質追求(危険のポイントは何か)、第3段階が対策樹立(対策はこれだ)、第4段階が目標設定(みんなでこうしよう)です。

 

図1.KY活動

 

 

3.リスクアセスメントについて

 

  安衛法第28条の2に規定された「危険性または有害性等の調査」のことで、潜在する危険性等を調査・分析する手法です。 加えて調査結果に基づいて低減措置を行うことも含まれています。

 

リスクとは、潜在する負傷や疾病の発生の可能性と重篤度(ひどさ)の組合せです。従ってリスクの調査とは、発生の可能性と重篤度を評価し見積もることです。

 

リスクアセスメントの手順 ①リスクの特定、②リスクの見積もり、③リスク低減措置の決定、④低減措置の実施、⑤記録です。 リスク低減措置の優先順位 第1に危険作業の廃止・変更、第2に工学的対策、第3に管理的対策、そして4番目(最後)に個人用保護具の使用です。

 

図2.リスクアセスメント

 

 

 

4.リスクアセスメントとKY活動の違いについて(総括)

 

  リスクアセスメントとKY活動の違いについて、概要を以下に述べます。  

 

・安全衛生活動は、再発防止→KY活動→リスクアセスメントと進化してきました。

 

・再発防止は、事故が起こった後の再発防止対策で後手対策になります。一方、KYとリスクアセスメントは、先取対策です。

 

・KY活動は、設備条件、作業条件等が決まった状態に対して、作業の直前に作業者間で行う対策となり、人の注意、保護具や手に入る道具の活用など、人間系や保護具頼りで、危険源やリスクは存在したままとなります。

 

・リスクアセスメントは、重篤災害リスクを許容可能リスクまで下げる対策で、活動は設備の設計段階や作業の計画段階まで遡ります。

 

・リスク低減対策の優先順位は、①本質的安全設計方、②安全防護、③付加保護方、⇒技術側・設備側の対策(ハード対策)、/④使用上の情報⇒ユーザ側・現場側の対策、人間系や保護具頼り(ソフト対策) が入り混じっています。

 

・つまり、リスクアセスメントは、リスク低減対策のうち、優先順位の上流から下流までを網羅しているのに対して、KY活動は、優先順位が最下流の対策だけなので、重篤災害リスクが残存する状態となりえます。

 

・なお、昨今、現場で実施しているRKYは、計画段階ではく作業前に行うもので、リスクアセスメントの代替にはなりえず、中途半端なものとなっています。

以上

 

 

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