私は、消防設備士の乙種第7類と甲種第4類の試験に合格し、その後に「消防設備士免状」の申請を行っています。(※第4類と第7類は、警報設備に該当し講習区分が同じであるため、講習周期が紛らわしくならないように免状交付日を合せる目的で同時に申請しました)
以上の経験を踏まえ、消防設備士の受験から免許証取得までの一連の流れを解説します。
消防設備士は、技術士や電験、労働安全コンサルタントなどの難関資格と比較すると、過去問中心の出題であり、解答はマークシート方式であるため、取り掛かりやすい資格です。
この消防設備士資格を足掛かりに、次のステップの難関資格にチャレンジするキッカケに成り得ます。
消防設備士のテキスト、過去問題集、通信講座の紹介
<消防設備士の書籍の紹介>
私が、乙種第7類と甲種第4類の受験の際にそれぞれ使用した書籍です。「各章毎の出題傾向と対策」、「問題と解説」、「重要ポイント」がまとめられており、これ1冊で効率的な学習が可能となります。
~他の類等での同じシリーズ本~
本試験によく出る!第1類消防設備士問題集改訂2版 (国家・資格シリーズ) [ 資格研究会KAZUNO ]
本試験によく出る!第6類消防設備士問題集改訂第4版 (国家・資格シリーズ) [ 工藤政孝 ]
本試験によく出る!第一種衛生管理者問題集 (国家・資格シリーズ) [ 工藤政孝 ]
~その他の消防設備士の教材~
ラクラクわかる! 2類消防設備士 集中ゼミ [ オーム社 ]
<消防設備士資格を扱う通信講座>
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1.消防設備士試験の種類
消防設備士試験には、次の表のような甲種が特類から第1類から第5類まで、乙種が第1類から第7類まであり、甲種が工事と整備と点検を行えるのに対し、乙種は整備と点検のみ行えます。
表1.
2.受験資格
(1)乙種消防設備士試験
受験資格に制限がなく誰でも受験できます。
(2)甲種消防設備士試験
甲種消防設備士を受験するには、次の資格などが必要です。
<国家資格等による受験資格>
※以降は長いので、(3)特殊消防設備士試験まで読み飛ばして下さい。
• 次に掲げる資格、免状を有する者
o 技術士法による技術士第2次試験に合格した者(【技術士○○部門】)
o 電気工事士法による電気工事士免状の交付を受けている者(第1種、第2種電気工事士)又は電気工事士法施行規則による旧電気工事技術者検定合格証明書の所持者で電気工事士免状の交付を受けているとみなされた者、ただし特種電気工事士は除く(【電気工事士】)
o 電気事業法による第1種、第2種又は第3種電気主任技術者免状の交付を受けている者、又は電気事業法附則第7項の規定により電気主任技術者免状の交付を受けているとみなされた者(【電気主任技術者】)
o 理学、工学、農学又は薬学のいずれかに相当する分野において、博士又は修士の学位(外国において授与された学位で、これに相当する者を含む)を有する者(【博(修)士】)
o 専門学校入学者資格検定試験の機械、電気、工業化学、土木又は建築に関する合格者(【専検合格者】)
o 建設業法施行令による管工事施工管理技士(【管工事技士】)
o 教育職員免許法により、高等学校の工業の教科について普通免許状を有する者(旧教員免許令による教員免許状所有者を含む)(【教員免許状】)
o 電波法第41条の規定により、無線従事者の資格の免許を受けている者(アマチュア無線技士は除く)(【無線従事者】)
o 建築士法による一級建築士又は二級建築士(【建築士】)
o 職業能力開発促進法(旧職業訓練法)による配管技能士(【配管技能士】)
o ガス事業法によるガス主任技術者免状の交付を受けている者(第4類の受験に限る)(【ガス主任技術者】)
o 水道法第5条の5の規定による給水装置工事主任技術者免状の交付を受けている者、地方公共団体の水道条例又はこれに基づく規程による給水責任技術者の資格を有する者(【給水技術者】)
o 東京都火災予防条例による旧制度の消防設備士(【条例設備士】)
o 他の指定区分の甲種消防設備士免状の交付を受けている者(【甲種設備士】)
• 次に掲げる実務経験を有する者
o 乙種消防設備士免状の交付を受けた後2年以上消防設備等の整備(消防法施行令第36条の2に定める消防用設備等の整備に限る)の経験を有する者(【整備経験2年】)
o 消防用設備等の工事(消火器具、動力消防ポンプ、非常警報器具、誘導標識等の設置を除く)の補助者として、5年以上の実務経験を有する者(【工事補助5年】)
o 消防行政に係る事務のうち消防用設備等に関する事務について、3年以上の実務経験を有する者(【消防行政3年】)
o 昭和41年4月21日以前において、工事整備対象設備等の工事について3年以上の実務経験を有する者(【省令前3年】)
<学歴による受験資格>
• 次に掲げる学校において機械、電気、工業化学、土木又は建築に関する学科又は課程を修めて卒業した者
o 学校教育法による大学、短期大学、又は高等専門学校(【大卒】・【短大卒】・【高専卒】等)
o 学校教育法による高等学校又は中等教育学校。(指定されている学科名の中に、該当するものがない場合は、機械、電気、工業化学、土木又は建築に関する授業科目を8単位以上修めて卒業したことを単位修得証明書で確認できる者。)(【高校卒】・【中等教育卒】)
o 旧大学令による大学、旧専門学校令による専門学校、又は旧中等学校令による中等学校(【旧大学卒】・【旧専卒】・【旧中卒】等)
o 外国に所在する学校で、学校教育法による大学、短期大学、高等専門学校又は高等学校に相当するもの(【外国の学校】)
o 旧台湾教育令、旧朝鮮教育令、旧在関東州及び在満帝国臣民教育令若しくは大正10年勅令第328号による大学又は専門学校(【旧大学等卒】)
o 旧師範教育令による高等師範学校(【旧高師卒】)
o 旧実業学校教員養成所規程による教員養成所(【教員養成所】)
• 次に掲げる学校において機械、電気、工業化学、土木又は建築に関する授業項目を履修し、15単位以上修得した者(単位制でない学校の場合は、授業時間数を換算する。)
o 学校教育法による大学、又は高等専門学校(【大学等15単位】)
o 学校教育法による専修学校(専門学校)(【専修学校】)
o 学校教育法による各種学校(【各種学校】)
o 学校教育法により大学、又は高等専門学校に置かれる専攻科(【大学、短大、高専の専攻科】)
o 防衛庁設置法による防衛大学校(【防衛大学校】) o 防衛庁設置法による防衛医科大学校(【防衛医科大学校】)
o 職業能力開発促進法による職業能力開発(総合)大(短)学校(【職業能力開発総合大学校等】) o 職業能力開発促進法改正前の職業能力開発大(短)学校(【職業能力開発大学校等】) o 職業能力開発促進法改正前の職業訓練大(短)学校(【職業訓練大学校等】) o 職業訓練法改正前の職業訓練大(短)学校(【前職業訓練大学校等】) o 職業訓練法廃止前の職業訓練大学区(【旧職業訓練大学校】)
o 職業訓練法改正前の中央職業訓練所(【中央職業訓練所】)
o 農林水産省組織令による水産大学校(【水産大学校】)
o 国土交通省組織令による海上保安大学校(【海上保安大学校】)
o 国土交通省組織令による気象大学校(【気象大学校】)
※詳しくは、下記に一般財団法人 消防試験研究センターのHPリンクを貼りましたので確認してください。
(3)特殊消防設備試験
特類においては甲種第1類から第3類までのいずれか一つ、甲種第4類及び甲種第5類の3種類以上の免状の交付を受けている者
3.試験の方法
(1)試験の内容
試験には、甲種、乙種とも筆記試験と実技試験があり、表2のような試験科目と問題数があります 試験時間は、甲種が3時間15分、乙種が1時間45分、甲種特殊が2時間45分となっています。
表2.試験科目と問題数
(2)筆記試験について
解答はマークシート方式で、4つの選択肢から正解を選び、解答用紙の該当する番号を黒く塗りつぶします。
(3)実技試験について
実技試験には、鑑別等試験と製図試験があり、写真やイラスト、及び図面などによる記述式です。 なお、乙種の試験には製図試験はありません。
4.合格基準
・筆記試験において、各科目ごとに出題数の40%以上、全体では出題数の60%以上の成績を修め、かつ、
・実技試験において60%以上の成績を修めた者を合格とします。
(試験の一部免除を受けている場合は、その部分を除いて計算します)
5.難易度
「資格の取り方」HPでの国家資格難易度ランキングでは
・消防設備士 甲種特類:偏差値52の普通
・消防設備士 甲種(特類以外):偏差値50の普通
・消防設備士 乙種:偏差値45の簡単
に該当します。
電験3種(偏差値58の普通)、エネルギー管理士・電気(偏差値57の普通)やエネルギー管理士・熱(偏差値56の普通)、管工事・電気工事施工管理技士1級(偏差値54の普通)、第1種電気工事士(偏差値52の普通)よりも偏差値が若干低い程度ですので、衛生管理者1種(偏差値49の簡単)と同程度であるため、普通から簡単な部類の国家試験と言えます。
6.試験の一部免除
消防設備士、電気工事士、電気主任技術者、技術士(機械、電気電子、化学、衛生工学の各部門)等の資格を有する方は、申請により試験科目の一部が免除になります。その場合の試験時間は短縮になります。 なお、甲種特類試験には、科目免除はありません。
※詳しくは、下記に一般財団法人 消防試験研究センターのHPリンクを貼りましたので確認してください。
7.受験手続き
試験は、(一財)消防試験研究センターが実施しますので、自分が試験を受けようとする都道府県の支部のほか、試験の日時や場所、受験の申請期間、及び受験願書の取得方法などを調べておきましょう! インターネットによる電子申請も可能ですが、科目免除を希望し、資格証明の書類を必要とする場合は電子申請できませんので、書面申請を行ってください。なお再受験の場合、前回と同じ条件で電子申請できます。
8.受験地と年間の試験回数
全国の各都道府県どこでも受験できます。 年間の試験回数は、各都道府県で2回程度(4回実施する箇所も少数ですがあり)です。
9.免状申請手続き
合格後に別途免状申請手続きが必要となります。
※詳しくは、下記に一般財団法人 消防試験研究センターのHPリンクを貼りましたので確認してください。
10.試験機関
一般社団法人 消防試験研究センターのHPリンク: https://www.shoubo-shiken.or.jp/
関連記事リンク1: 【資格の受験動機】消防設備士(乙種第7類、甲種第4類)を受験した動機と取得までの概要
関連記事リンク2: 【資格の概要】消防設備士とは ~甲種と乙種の分類(違い)~
厳選記事リンク: 【100記事投稿記念】筆者が選ぶ厳選21記事
以上
<本試験によく出る!問題集のテキスト版>
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