資格の定義については、数件の記事を載せていますが、今回は、「源泉かけ流し温泉」の定義について記載します。
なお、この定義については、「日本源泉かけ流し温泉協会」の「源泉かけ流し温泉 とは」を参考にしました。冒頭の源泉かけ流しのダイナミックな写真は、「日本源泉かけ流し温泉協会」に加入している川湯温泉(北海道)の川湯観光ホテルの露天風呂にそそぐ酸性硫黄泉(pH1.8,自家源泉) です。
1.源泉かけ流し温泉 とは(定義)
(1)源泉とは
①温泉法(昭和23年制定)で定められた温泉であること
<温泉法の定義>
温泉とは、地中から湧出する温泉、鉱泉および水蒸気その他ガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く)で、下の表に記載されている温度又は物質を有するものをいいます。
a.温泉(温泉源から採取されている時の温度)25℃以上
b.下の物質のうちいずれか一つ含まれていること
②所有する自家源泉から湧き出し湯、または、共同源泉からの引き湯を使用していること
<自家源泉>
個々の施設が自前の源泉を所有している場合、泉源から浴槽へ配湯管によって直接送湯される。これが化学的に源泉を最も劣化させない理想の形態です。
※奥塩原温泉(栃木県)
<共同源泉>
複数の施設により共同で所有している温泉地では、貯湯タンクに集湯したうえで、各施設に配湯する仕組み。複数の源泉を貯湯タンクに混ぜ合わせた場合には、それぞれの源泉の個性を失いかねません。
(2)かけ流しとは
①新しい湯を常に浴槽に注いでいること
②注がれた分だけの湯があふれていること
③あふれた湯を決して浴槽に戻さないこと
④湯量の不足を補うために、浴槽内で循環ろ過させないこと
(3)源泉かけ流し温泉とは
湧き出したままの成分を損なわない源泉が、常に新鮮な状態のまま浴槽を満たし、浴槽の外に溢れ出る温泉のことを「源泉かけ流し温泉」としています。
※長湯温泉(大分県久住山麓)
2.加温と加水について
①冷鉱泉・低温泉などの冷たい温泉を入浴に適した温度にするための加温は良とする。
<温泉の分類>
鉱泉が地上に湧き出したときの温度、または採取したときの温度を泉温という。鉱泉を泉温により次の通り分類する。
冷鉱泉:25℃未満
温泉のうち低温泉:25℃以上、34℃未満
温泉のうち温泉:34℃以上、42℃未満
温泉のうち高温泉:42℃以上
②高濃度の源泉を入浴に適した濃度にするための加水は良とする。
③高温泉を時間をかけずに入浴に適した温度にするための最低限の加水を良とする。(但し湯量の20%を越えない)
④湯量不足を補うための水増し加水は認めない。
3.まとめ
新型コロナウイルスの感染騒動で温泉業界は、売り上げが急減しています。感染防止を踏まえた温泉対策として源泉かけ流し温泉宿への入浴をお勧めします。理由は、湯量にあった浴槽としており、浴室がこじんまりした所が多く、大規模施設と違い混まないためです。更に部屋食や専用個室で食事を頂き、湯治で免疫力をアップしましょう!
以上に述べてきた定義に従って、「日本源泉かけ流し温泉協会」に加盟している温泉郷が増えてきています。
加盟温泉地を以下に紹介します。
<北海道地区>
川湯温泉・摩周温泉、ぬかびら温泉郷、虎杖浜温泉(こじょうはまおんせん)
<東北地区>
湯田川温泉(山形県)
<関東地区>
奥塩原温泉(栃木県)
<中部地区>
野沢温泉(長野県北信州)
<近畿地区>
十津川温泉郷(奈良県南部)
<中国地区>
岩井温泉(鳥取県東北端)、湯原温泉(岡山県)
<九州地区>
宝泉寺温泉郷(大分県)、長湯温泉(大分県久住山麓)
以上の温泉地加盟一覧の他に、個別で加盟している宿もあります。以下に「日本源泉かけ流し温泉協会」のホームページのリンクを貼りましたので、興味のある方は参考にしてみて下さい。
日本源泉かけ流し温泉協会 (gensenkakenagasi.com)
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以上
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